こんにちは、ふみチッカです。
今回は第30回(2020年)の鮎川哲也賞の受賞作品である千田理緒さんの『五色の殺人者』を読みました。
わたしはミステリー小説を読むときに、自分でも推理しながら読むのが好きなんですが、こちらの本はそんなわたしにぴったりの本でした。複雑すぎず、簡単すぎず、わたしの推理心を刺激してくれて楽しく読ませて頂きました!
「五色の殺人者」の概要
東京創元社サイトより、あらすじお借りしました。
高齢者介護施設・あずき荘で働く、新米女性介護士のメイこと明治瑞希(めいじ みずき)はある日、利用者の撲殺死体を発見する。
逃走する犯人と思しき人物を目撃したのは五人。しかし、犯人の服の色についての証言は「赤」「緑」「白」「黒」「青」と、なぜかバラバラの五通りだった!
ありえない証言に加え、見つからない凶器の謎もあり、捜査は難航する。
そんな中、メイの同僚・ハルが片思いしている青年が、最有力容疑者として浮上したことが判明。メイはハルに泣きつかれ、ミステリ好きの素人探偵として、彼の無実を証明しようと奮闘するが……。
不可能犯罪の真相は、切れ味鋭いロジックで鮮やかに明かされる!
選考委員の満場一致で決定した、第30回鮎川哲也賞受賞作。
東京創元社サイト
こちらの本は、2020年9月に発売された小説です。
ページ数は246ページとなっており、物語の舞台が現代の介護施設なので、お話に入りやすく、読みやすい文章なので、どんどん読み進められる本でした。
「五色の殺人者」の感想
フーダニット&ハウダニットの両方が楽しめる
舞台は介護施設で閉鎖空間の中で発生した殺人事件。
ただし目撃者の証言がバラバラ。介護施設ならではの設定でおもしろいです。
介護施設に勤める主人公と一緒に、犯人は誰か?の”フーダニット(Who done it?)”と、凶器が見つからない中でどうやって殺害したかの”ハウダニット(How done it?)”の両方を考えながら読み進めていきました。
ヒントを拾い集めながら読み進めていく
お話のなかで、真相に近づくためのヒントとなる表現がうまくちりばめられています。
あれ、おかしいな??と引っ掛かったポイントや、もしかして、こうなのでは??と気になったところでは、たびたび読み進めるの一旦止めて(笑)、紙に書き出したりして主人公と一緒に推理しながら読みました。
真相に自力でたどり着いたときの爽快感!
物語も終盤に差し掛かり、最後まで読んで答えを見る前に、拾い集めたヒントをもとに自分で推理してみると、「わかったぞーーーーー!!」となって、とても気持ちが良かったです。
これは文章がとても丁寧に書かれていて、読みやすいのと、読者に対してのヒントの与え方がとても上手く書かれているので、わたしでも自分で推理しながら読めたのだと思います。
複雑すぎず、難しすぎず、けれど簡単すぎず、ちょうど良い推理小説として、楽しい読書をさせて頂きました!!
おわりに
やっぱりミステリー小説はおもしろいなぁ。物語をどんどん読み進めていくのも楽しいですが、自分で”犯人は誰なんだろう??”とか、”どうやって犯行を行ったんだろう??」”とか、考えながら読むのも大変楽しいですよ。
『五色の殺人者』はそのように、自分で推理しながら読む小説として、おすすめの本です!
本日はお読み頂きまして、ありがとうございました!!
それでは、また~




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