本屋大賞2位!素敵なスーパー司書さんの小説「お探し物は図書室まで」(青山美智子さん)

小説

こんにちは、ふみチッカです。

わたしは毎週図書館に通うくらい、図書館好きです。本や読書が好きなのはもちろんのこと、図書館の雰囲気が好き。

今回の小説『お探し物は図書室まで』の舞台は図書館ではなく、コミュニティハウスにある”図書室”。ここには探し物を手伝ってくれるレファレンス担当のスーパー司書さんがいて、この司書さんが魅力たっぷりなんです。

図書館や本が好きな方、仕事や人生に悩める方、ほっこりしたお話が好きな方(わたしは全部当てはまる(笑))にぜひおすすめの本です。

「お探し物は図書室まで」の概要

ポプラ社サイトより、あらすじお借りしました。

お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。

仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。「本を探している」と申し出ると「レファレンスは司書さんにどうぞ」と案内してくれます。狭いレファレンスカウンターの中に体を埋めこみ、ちまちまと毛糸に針を刺して何かを作っている司書さん。本の相談をすると司書さんはレファレンスを始めます。不愛想なのにどうしてだか聞き上手で、相談者は誰にも言えなかった本音や願望を司書さんに話してしまいます。

話を聞いた司書さんは、一風変わった選書をしてくれます。図鑑、絵本、詩集……。そして選書が終わると、カウンターの下にたくさんある引き出しの中から、小さな毛糸玉のようなものをひとつだけ取り出します。本のリストを印刷した紙と一緒に渡されたのは、羊毛フェルト。「これはなんですか」と相談者が訊ねると、司書さんはぶっきらぼうに答えます。 「本の付録」と――。

自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。

こちらの本は、2020年11月に発売された、書き下ろしの小説です。

ページ数は304ページで全5章となっています。内容も身近なものなので入りやすいですし、章ごとに主人公が異なりお話も完結しているので、一章ずつ区切っても読むことができるので、気軽に読むことができます。

 

青山美智子さんの著書紹介

青山美智子さんは、「お探し物が図書室まで」以外にも、

  • 『木曜日にはココアを』(第1回宮崎本大賞受賞、未来屋小説大賞入賞)
  • 『猫のお告げは樹の下で』(未来屋小説大賞入賞)
  • 『鎌倉うずまき案内書』
  • 『ただいま神様当番』

などの作品があります。

「お探し物は図書室まで」の感想

スーパー司書の小町さん

この小説のポイントは、なんといっても圧倒的な存在感の小町さん。

登場人物たちが小町さんを形容する言葉がおもしろいんですよね。

白くま、ベイマックス、ゴーストバスターズのマシュマロマン、お正月の鏡もち。
身体が大きくて、肌も服も白い。髪はお団子にしてアカシアの花のかんざしをしている。

本のなかに小町さんのイラストがあるわけではないのに、こんなにイメージがわく小説の登場人物はなかなかいません。普段、絵を描いたりしませんが、小町さんのことは絵に描きたくなるくらいムクムクとイメージが湧きました(笑)

そんな魅力的なキャラクター全開な小町さんに、

「何をお探し?」

と言われたら、ついついお話したくなるのもうなずけます。

 

小町さんは登場人物たちの話を聞いて、求めている本をストレートに選ぶほかに、もっと根底からその人に必要な本をチョイスしてくれます。

例えば、転職を考えてパソコンの勉強をしようとしている女性には、エクセル関係の本のほかに、絵本の「ぐりとぐら」をチョイスしたり、起業の本を探している男性には、「植物のふしぎ」という本を勧めたり。

あらゆる本の内容を把握していて、その人に合った本を選ぶということ。
本のエキスパートである司書さんのすごさを改めて感じました。

 

心がほぐれるような小町さんの言葉

そして小町さんは、迷える登場人物たちに上から目線で説教じみたことを言ったりしないんですね。それぞれに寄り添って、認めてくれて、心がほぐれるような言葉をかけてくれます。

昔からの夢であるアンティークの雑貨屋をしたいと思いつつ、なかなか踏み出せないでいる男性が、「いつかなんて言ってるうちに夢で終わってしまうかも」、と言ったときには、

「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。
かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。
無計画な夢を抱くのも、悪いことじゃない。日々を楽しくしてくれるからね」

「お探し物は図書室まで」p77

と言葉をかけています。こういった小町さんの言葉を読むだけで、自分も登場人物と一緒になって心がほぐれる気がしました。

図書室なのに本の付録つき?

そして小町さんは”本の付録”として、自作の羊毛フェルトの作品をくれます。本の表紙に物語に出てくる”付録”があってイメージしやすいです。

図書室で本を借りて、付録がもらえるなんて。普通にどうぞと渡されるよりも、”本の付録”です、と言って渡されたら、なんだか嬉しくなります。

小町さんはレファレンスの仕事をしている以外は、この羊毛フェルトをちくちく作成していて、なんて自由な職場なんだ(笑)とほほえましく思いました。

そんな自由で職人的な小町さんと、明るく親切に対応しつつ司書になろうと頑張っている森永さん。この二人のコンビがちょうど良くって、この図書室が素敵な空間になっているんだなぁと感じました。

 

おわりに:小町さんに会いたい。

お話を読んでいて、すっかり小町さんのファンになったわたし。
小町さんの情報が少ないので、余計に気になりました。小町さんメインのお話も読みたいなぁ。

あらためて図書館(図書室)っていいなぁと思いますし、どきどきしますが困ったときはレファレンスも利用してみたい!

そして影響されやすいわたしは、羊毛フェルトも気になっています(笑)

『お探し物は図書室まで』お話の設定も、空気感も、内容も、わたしの好きな感じで、しみじみいいなぁと思いながら読みました。気になった方は、手に取ってみて下さいね。

本日はお読み頂きまして、ありがとうございました!!

それでは、また~

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