誕生日はやっぱり特別な日:小説「お誕生日会クロニクル」(古内一絵さん)

小説

こんにちは、ふみチッカです。

台風も過ぎ去り、良いお天気です。

本日は、古内一絵さんの小説『お誕生日会クロニクル』のご紹介です。

「お誕生日会クロニクル」の概要

光文社サイトより、あらすじお借りしました。

誕生日、それはきっと、誰もが自分自身と向き合う日だ。

◇お誕生会が禁止された小学校
◆姪っ子にサプライズで企画したお誕生会
◇母が台無しにしたお誕生会
◆お誕生会好きの会社の上司
◇クラスメイトの中国人のお誕生会
◆3.11に祝うお誕生会
◇認知症の母が祝ってくれた誕生日

あなたのお誕生会には、どんな思いが詰まっていましたか。

大人気『マカン・マラン』シリーズの著者が描く、
生まれてきたことを自分で認めてあげたくなる全七編。

光文社サイトより

 

こちらの本は、2020年9月に発売された小説です。

「小説宝石」で、2019年9月~2020年5月に連載されていたお話が

単行本化されたもの。

ページ数は355ページで、7つの短編からなっています。

ひとつのお話が50ページほどで、内容も身近なものなので、とても読みやすい小説です。

 

古内一絵さんの著書紹介

古内一絵さんは、『お誕生日会クロニクル』以外にも、

「マラン・カラン」シリーズ、
『蒼のファンファーレ』
『キネマトグラフィカ』
『アネモネの姉妹 リコリスの兄弟』
『鐘を鳴らす子供たち』などの作品があります。

 

「お誕生日会クロニクル」の感想

どこから読んでもok

さて題名からして、おもしろそうな今回の本。

7つの短編からなっています。

 

それぞれのお話はゆるくつながっていますが、

それぞれ独立したお話として読めますので、

気になったお話から読んで大丈夫です。

さまざまな視点から語られるお話

誕生日のお話と聞いたら、ハッピーなお話を連想するところ。

しかし本書は、ただ単に楽しくハッピーなお話ではありません。

 

お話の主人公たちは、

家族や仕事の問題に対して それぞれに思い悩んでおり、

心底ハッピーって感じではありません(笑)

 

主人公は、女性・男性、どちらも出てきますし、

母親の視点、父親の視点、子から親への視点、独身者・・・と

いろんな立場から語られます。

 

さらに、それぞれが抱えている問題が、

現実の世界で起こる身近な問題であるため、

どの読者さんでも、どこかに自分との共通点があったり、

共感したり、引っかかるポイントがあると思います。

 

わたしの好きなお話は『ビジネスライク』

わたしが好きなお話は『ビジネスライク』です。

 

このお話の中で、主人公の広崎が働く出版会社の

同期である川端くんという人が出てきます。

 

川端くんは、パソコンが得意で、リュックをしょっていて、

ボーカロイドのアイドルを応援している、

というオタクなひとです。

そんな川端くんが、勤めている出版会社を辞めて、

好きなボカロを扱っているWEBサービスの会社に

転職することになったときに、

主人公とかわす会話が好きです。

  

俺ももう三十だし、この辺で、推しごと、、、、を、

もう少しお仕事、、、に寄せてもいいのかなって思ってさ

p191

リスクは承知してるけど。

でも、本当に安心できるものなんて、この世にないから。

なにより俺は、推しごとのために、お仕事してるんだしさ

p191

 

推しごとかぁ!!

めっちゃ分かります。

かつてわたしがK-POPにドはまりしていたとき、

ライブにいったりDVDを買うために、仕事をしていました。

 

仕事でライブに行けないときは、

「わたし、行きたいライブにも行けずに、

 なんのために仕事してるんだろう・・・」

と本気で思いました。

 

好きなジャンルは違えど、

オタクな自分との共通点にすごく共感したのと、

今まさに自分が仕事に対して

このままでいいのか 思い悩んでいる最中なので、

「推しごとを、お仕事に寄せる」

という川端くんの言葉が、ひとつの道として、

とっても素敵だなぁ、と感じました。

 

好きではない仕事に嫌気がさしていた主人公も

川端くんとの会話で、自分が仕事や人から逃げていることに気づきます。

そして、自分と向き合おうという気持ちになる。

それがちょうど自分の誕生日だった、というお話。

 

素敵なお話です。

友人や家族と過ごす誕生日も楽しいですが、

自分とじっくり向き合う誕生日も、

とても貴重な時間に思えます。

 

自分の誕生日はじっくり自分と向き合って、

家族や友人の誕生日には

直接お祝いできなくても、その人を想う。

そんな日にしたいと感じました。

 

おわりに

だれにとっても誕生日は特別な日。

年齢を経るごとに、自分も他人に対しても

そんなにお祝いモードでもなくなっていました。

 

しかしこの本を読んで、

あらためて誕生日はそれぞれにとって特別な日であるとともに、

自分と向き合ったり、家族や友人のことを想う、

きっかけになる日であるべきだと、思いました。

そう気づさせてくれた本書に感謝です!

 

本日はお読み頂きまして、ありがとうございました!!

それでは、また~

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